障害年金を請求して認められなかったとき、「不支給も却下も、年金がもらえないという同じ意味ではないか」と感じるかもしれません。
しかし、障害の程度が基準に達していないことと、初診日などの前提要件を確認できないことでは、問題の所在が大きく異なります。
代表的には、障害の程度を審査した結果、必要な等級に該当しないと判断されるのが不支給のケースです。
一方、初診日が認定されず却下となる場合は、障害が重いか軽いかを判断するための前提が整っていません。
分かりやすくいえば、障害等級を判断する土俵にも上がれていない状態です。
ここを取り違えると、初診日が問題なのに診断書を取り直したり、納付要件を満たさないのに症状の重さだけを訴えたりすることになります。
不支給と却下の違いを知る目的は、言葉を覚えることではなく、ご自身の請求で何が問題になったのかを正しく理解することです。
ただし、実際の通知や公的資料では、支給されない結果を広く「不支給」と表現することもあります。
特に保険料納付要件不足は、公的資料で不支給に分類された例もあるため、名称だけで機械的に区分できません。
本記事では、新たに障害年金を請求する場面を中心に、障害状態の問題と請求の前提要件の問題を分けて解説します。
目次
障害年金の不支給と却下は何が違うのか
障害等級に届かないのか審査の前提が整わないのか
不支給の代表例は、初診日や保険料納付などの要件を踏まえて障害の程度を審査したものの、支給対象の等級には該当しないとされた場合です。
障害基礎年金であれば、1級または2級に該当する障害状態があるかが問題になります。
これに対し、初診日を認める根拠がなく却下となった場合は、障害の程度の評価とは別の問題があります。
いつの受診を初診日とするか分からなければ、加入制度、納付要件、原則として初診日から計算する障害認定日などを適切に確認できないためです。
どちらも支給されないという結果は同じでも、確認する資料や説明すべき事実は異なります。
障害等級の評価を見直す必要があるのか、初診日の証明を補う必要があるのかを、最初に分けて考えましょう。
却下は障害が軽いという判定ではない
初診日が認められないことを理由とする却下は、「あなたの症状は軽い」「生活に困っていない」と判断されたという意味ではありません。
障害の重さを基準に当てはめる前提が確認できていないことが問題です。
重い麻痺がある方や、日常生活に常時の援助が必要な方でも、請求に必要な前提要件の問題がなくなるわけではありません。家族が介護している事実や、手帳で重い等級に認定されていることだけでは、初診日を証明したことにはならないのです。
そのため、却下を見て「もっと重い診断書が必要なのだ」と考えるのは、対応する方向が違う可能性があります。
まず却下の理由を確認し、その理由に直接関わる資料を検討する必要があります。
比較表で確認する不支給と却下の代表例
障害の程度と請求の前提を分けると、次のように整理できます。実際の通知については、理由欄と審査された内容を併せて確認してください。
| 確認する点 | 等級非該当による不支給の代表例 | 初診日不認定による却下の代表例 |
| 主な問題 | 対象時点の障害状態が支給対象の等級に達しない | 年金制度上の初診日を認める根拠を確認できない |
| 判断の意味 | 障害の程度を評価した結果が問題となる | 障害等級を判断するための前提が整わない |
| 主に確認する資料 | 診断書、生活や就労の記録、対象時点の医療資料 | 受診状況等証明書、過去の診療記録、初診日を裏付ける資料 |
| 症状悪化との関係 | 後の状態に応じて新たな請求を検討できる場合がある | 悪化した事実だけでは初診日の問題を解決できない |
| 次に考えること | 当時の評価が妥当か、その後の状態が変わったか | どの初診日がなぜ認められず、証明を補えるか |
保険料納付要件の不足も、症状の重さでは解消できない前提要件の問題です。
ただし、これを「必ず却下と表示される」と理解せず、通知に記載された具体的な理由を確認してください。
却下とは障害等級を判断する土俵に上がれていない状態
土俵に上がれないとは何を意味するのか
「土俵に上がれていない」という表現は、請求者の努力や病気の大変さを否定する言葉ではありません。
障害等級を判定するために必要な条件や資料がそろっていない、という制度上の位置を説明するためのものです。
障害年金は、現在のつらさだけで支給する制度ではありません。
障害の原因となった傷病について、どの制度のどの要件が適用され、いつの障害状態を確認するかを定める必要があります。その前提が欠ければ、障害が重いという説明だけを重ねても請求は成り立ちません。
障害の重さを示す資料と、請求の前提を示す資料は、役割が違います。
診断書を持っているからすべての要件を満たす、という理解を避けることが重要です。
書類を受け付けてもらえたことと要件を満たすことは違う
窓口で請求書が受け付けられたことは、その初診日や納付要件、障害等級が認められたことを意味しません。
請求を受け付けた後に、提出された資料に基づいて支給の可否が判断されます。
したがって、正式に提出できたから却下の可能性はなくなった、と考えるのは適切ではありません。
反対に、窓口で資料の追加や確認を求められた段階と、正式な却下決定が出た段階も区別してください。
相談中に難しいと言われたこと、書類の補足を求められたこと、決定通知が届いたことでは、その後に必要な対応が変わります。
いまどの段階なのかも、通知や受付の状況から確認しましょう。
却下は単なる記入ミスだけを指すものではない
却下を「書類の書き方が少し悪かっただけ」と捉えるのも危険です。
補足できる資料の不足である場合もあれば、調べても請求に必要な事実を確認できない場合もあります。
誤字を直せば済む問題と、初診日の証明ができない問題は同じではありません。
どの病院のどの時期の受診が確認できないのか、提出した資料が何を証明しているのかを、具体的に見ていく必要があります。
「社労士に書き直してもらえば通る」とは限りません。
専門家が関与しても、存在しない受診記録を作ったり、満たしていない要件を満たすことにしたりすることはできません。
却下の具体例として重要な初診日が認定されないケース
最初の医療機関の証明が取れず他の資料も不足している
初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて初めて医師等の診療を受けた日です。
古い受診でカルテが残っていない、病院が廃院しているなどの事情から、最初の医療機関の受診状況等証明書を取得できない場合があります。
ただし、その証明書を取れないという一点だけで、必ず却下になるわけではありません。
日本年金機構は、初診時の医療機関で証明を得ることが難しい方に向け、第三者証明や参考資料などによる確認方法を案内しています。
問題は、利用できる方法を検討しても、申し立てた初診日を認めるための根拠を示せないことです。
証明書が取れない理由と、代わりに確認できる資料があるかを分けて検討する必要があります。
今の病院の初診日をそのまま年金の初診日にしている
同じ傷病で以前から受診しているのに、現在の病院を初めて受診した日だけを申告している場合は、過去の経過との整合性が問題になります。
転院のたびに障害年金の初診日が新しくなるわけではありません。
また、病名が確定した日、重症化した日、会社を休み始めた日が、そのまま初診日になるとも限りません。
過去の診療と現在の障害との関係を確認する必要があります。
申し立てた日が認められない場合には、真の初診日はいつか、その日をどの資料で確認できるかを整理します。
厚生年金の加入中に合わせるために、受診歴を隠して日付を選び直すことはできません。
等級に届かないことと障害状態を確認できないことも違う
必要な時点の診断書などの資料がなく、障害の状態を確認できないことも、等級非該当とは区別すべき問題です。
厚生労働省の資料では、障害を診査できない「認定不能」による却下の例も整理されています。
ただし、診断書が一通取れないから必ず請求できないと自己判断するのではなく、何の時点のどの資料が必要なのか、ほかに確認できる医療資料があるのかを相談してください。
「状態を評価した結果、基準に届かない」のか、「評価する根拠を示せない」のかで、検討する内容が変わります。
初診日が認められないことと納付要件不足は別の問題
初診日そのものを確認できない場合と、初診日は確認できるが、その日を基準とすると納付要件を満たさない場合は、どちらも前提に関わるものの、解決すべき課題が違います。
前者であれば初診日の証明資料を検討します。後者であれば、認定された初診日、年金加入記録、納付済期間や免除期間などの取扱いを確認します。
初診日の証明書を増やすだけでは、納付要件不足を解消できない場合があります。
複数の問題が重なっている可能性もあるため、「初診日の資料さえ取れれば必ず受給できる」とは考えないでください。
初診日を確認した後に、ほかの要件を満たすかも調べることが必要です。
保険料納付要件を満たさない場合は症状の重さでは解決できない
納付要件は障害状態とは別に確認される
障害年金を受けるためには、原則として初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの加入期間のうち、納付済期間と免除期間を合わせた期間が3分の2以上あることが必要です。
一定の条件では、直近1年間に未納がないことによる特例もあります。
この特例には、初診日が2036年3月31日までであることや、初診日に65歳未満であることなどの条件があります。
また、年金制度に加入していない20歳前に初診日がある障害基礎年金には、保険料納付要件はありません。
このように、未納が少しでもあれば対象外というわけではありません。
学生納付特例や納付猶予などの記録も含め、適用される要件を正確に確認する必要があります。
自己判断で結論を出さず、年金記録を確認してください。
後から保険料を納めれば必ず解決するわけではない
納付要件は、原則として初診日の前日の時点で判断します。
請求が認められなかった後に保険料を納めても、過去の初診日に関する要件を自由に作り直せるわけではありません。
日本年金機構も、不測の事態が起こってから過去にさかのぼって免除などを申請しても、障害基礎年金の納付要件に算入されない場合について注意を促しています。
払える保険料を払うことと、今回の請求の要件を満たせるかは、区別する必要があります。
一方、納付した記録や承認済みの免除の記録が正しく反映されていないなど、記録を確認すべき事情があるなら、その点を調べます。
問題が記録の誤りなのか、実際に要件を欠くのかで、対応は大きく異なります。
真の初診日で納付要件を欠くと将来の悪化だけでは変わらない
必要な納付要件を満たしていないことが確認された場合、同じ傷病が後に重くなったという事実だけでは、その問題は解消しません。
「いまは軽いから不支給だが、悪化すれば可能性がある」というケースとは事情が違います。
後に厚生年金へ加入したことだけでも、以前の初診日の要件は置き換わりません。
適用できる取扱いがあるかは個別の確認が必要ですが、初診日を好きな日に変更して納付要件に合わせることは認められません。
なお、公的な調査資料では、納付要件不足を不支給の理由に分類している例があります。
ここで重視すべきなのは呼び方の二分法ではなく、障害等級の問題か、症状が重くなっても解決しない前提要件の問題かという違いです。
不支給の具体例は障害状態が支給基準に達していないケース
障害基礎年金の1級または2級に該当しない
例えば、初診日と納付要件などを満たして障害基礎年金を請求したものの、対象時点の状態が1級または2級には該当しないと判断された場合です。
請求の前提よりも、障害の程度の評価が中心の問題になります。
障害基礎年金には3級がありません。
そのため、生活や仕事に一定の制限があっても、障害基礎年金の支給基準には達していないと判断されることがあります。
病名があることや通院中であることだけでは、等級に該当するとはいえません。
一方で、不支給は病気の存在や本人の苦痛を否定する判定ではありません。
年金制度が求める障害の程度に該当するかという判断です。
この点を理解したうえで、診断書と認定基準の対応を確認します。
仕事を辞めたことや手帳の等級だけでは決まらない
退職した、休職している、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳を持っているといった事実は、年金の支給を自動的に決めるものではありません。
手帳と障害年金は認定基準が異なります。
障害年金では、それぞれの障害に応じて、医学的な所見、機能の制限、日常生活や労働への影響などを確認します。
精神の障害、肢体の障害、内部疾患では、評価に必要な観点も同じではありません。
「退職したのだから2級のはず」「手帳が重いから年金も認められるはず」という考えでは、不支給の理由を検討できません。どの基準に照らして、どの程度の状態と判断されたのかが重要です。
どの時点の障害状態が認められなかったのかを分ける
障害認定日と現在では、病状や生活の状態が違う場合があります。
過去の認定日時点の状態を請求する場合、現在の症状が重いことだけでは、当時の等級該当性を証明できません。
例えば、認定日の請求は認められない一方、その後に悪化した状態については支給が認められる場合もあります。
「障害年金がだめだった」とひとまとめにせず、どの時点について、どのような決定がされたのかを確認します。
現在の診断書を新しく作れば、過去の評価まで当然に変わるわけではありません。
対象時点の医療記録や生活状況と、請求の方法を対応させて考える必要があります。
決定通知が届いたら名称より先に理由と対象を読む
通知の理由欄と請求した年金の種類を確認する
届いた通知では、何の年金について、どの時点の請求が、どの理由で認められなかったのかを確認します。
不支給や却下という言葉だけを見て、症状の問題だろう、書類の問題だろうと推測しないことが大切です。
公的な資料でも、不支給という言葉を広く使い、その中に初診日不明などの却下を含めて集計することがあります。
用語の使われ方が一定でない場面があるため、実際の処分理由を読むことが欠かせません。
また、新規請求の却下と、審査請求の却下、額改定請求などで使われる却下を、同じ意味で捉えないようにしてください。
この記事で説明する新規請求の代表例を、そのまますべての手続きに当てはめることはできません。
分からない理由は年金事務所などで確認する
通知の文章だけでは、どの資料が不足し、何が認められなかったのか分からないこともあります。
その場合は、請求先の年金事務所などで具体的な理由を確認してください。
例えば、「申し立てた初診日が認められないのか」「別の日が初診日と判断されたのか」「どの期間の納付記録で不足となったのか」「障害認定日と現在のどちらの評価なのか」といった点を整理します。
質問する前に、通知書と提出資料を手元にそろえると確認が進めやすくなります。口頭の説明も、日時と内容を記録しておきましょう。
ただし、理由の照会をしているだけで不服申立ての期限が止まるとは考えず、期限を並行して確認する必要があります。
提出書類を確認して問題の位置を特定する
診断書、受診状況等証明書、病歴・就労状況等申立書、参考資料などの控えを確認します。
初診日の認定が問題なら初診日に関わる資料を、等級が問題なら障害状態を示す資料を中心に検討します。
資料を保管していない場合は、提出した書類や審査に関わる情報をどの方法で確認できるか、年金事務所や専門家へ相談してください。
通知書の短い説明だけで、全体の判断を再現できるとは限りません。
前回の請求内容を確かめず、新しい申立書だけを作り始めると、何を補うべきか分からないままになります。
まず前の決定と資料を対応させることが、次の対応の出発点です。
不支給と却下では次に検討する対応も違う
初診日の問題なら証明や判断の根拠を検討する
初診日が認められなかった場合は、新たな資料で受診の事実を裏付けられるか、提出資料が適切に評価されているかを確認します。
単に症状が悪化したという説明を加えても、初診日の根拠にはなりません。
当時の医療機関だけでなく、その後の病院に残る経過の記録などを確認できる場合があります。
ただし、資料が見つかれば必ず希望の日が認められるわけではなく、その資料が何を証明するかを検討する必要があります。
受診歴を省略したり、関係者に話を合わせてもらったりしてはいけません。
正しい初診日の確認と、受給のために初診日を作る行為は異なります。
等級の問題なら当時の評価とその後の変化を分ける
対象時点で既に等級に該当していたと考えるなら、その判断のどこに誤りがあるかを検討します。
医学的所見、実際の援助、日常生活の制限などが、対象時点の資料でどう確認できるかが重要です。
一方、当時の状態から後に悪化したのであれば、その後の状態に基づく新たな請求を検討できる場合があります。
ただし、請求の方法や年齢などの条件を満たす必要があります。
現在つらいから以前の決定も誤りだった、ということにはなりません。
以前の決定を争う話と、その後の障害状態を審査してもらう話を分けると、必要な資料を整理しやすくなります。
審査請求と再請求を混同しない
審査請求は、既に行われた決定に対する不服申立てです。
社会保険審査官への審査請求は、原則として決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に行う必要があります。
具体的な期限と手続きは、通知の案内も確認してください。
これに対し、再請求は新たな請求を行うことです。新しく請求書を出せば、以前の決定に対する審査請求も行ったことになるわけではありません。
逆に、不服申立てをすれば、その後の悪化を理由とする新たな請求が自動的に成立するわけでもありません。
認定日には等級に該当せず、その後重くなった場合などの事後重症請求では、原則として請求日の翌月分から支給の対象になります。
原則として65歳の誕生日の前々日までの請求が必要であり、どの手続きをいつ行うかは慎重に確認する必要があります。
不支給や却下の後に避けたい対応
理由を解決せず同じ内容を出し直す
初診日が認められなかったのに、同じ資料のまま表現だけを強めて請求しても、問題を解消できるとは限りません。
等級非該当の場合も、同じ状態と資料であれば、同様の判断となる可能性があります。
また、再請求をしても、前回の提出内容がなくなるわけではありません。
厚生労働省は、一定の条件で、同一傷病・同一初診日の再請求に前回の初診日証明書類を利用できる取扱いも示しています。ただし、前回に初診日が認められず却下された場合は、この取扱いの対象外とされています。
何を新たに確認できたのか、状態がいつから変わったのかを明らかにしてください。
提出先の窓口や支援者を変えることだけを解決方法にしないことが大切です。
診断書を重く書くことだけを求める
初診日や納付要件の問題に対して、障害の程度を重く記載してもらおうとしても解決になりません。
等級の問題でも、希望する結果に合わせて医学的な評価を変更してもらうことは適切ではありません。
医師に伝えていなかった具体的な生活状況がある、診断書に誤記があるなどの場合は、事実を整理して相談します。
本人や家族が医師の作成した診断書を書き換えてはいけません。
症状を強調することに意識が向くと、なぜ認められなかったのかを見失うおそれがあります。
確認すべきなのは、資料と実態の違い、対象時点、適用される基準です。
一度の決定ですべて終わりと思い込む
不支給や却下が一度あったからといって、全員が永久に請求できなくなるわけではありません。
初診日の資料が新たに見つかる場合や、後に状態が悪化する場合など、理由に応じて検討できることがあります。
ただし、いつでも何度でも出せば受給できるという意味でもありません。
納付要件を満たさない場合のように、病状の悪化では解決しない問題もありますし、不服申立てや請求の期限にも注意が必要です。
楽観的に出し直すことも、理由を調べずに諦めることも避け、今回の決定が何を意味しているのかを理解する必要があります。
障害年金の不支給と却下についてよくある質問
却下なら障害の程度はまったく確認されていないのですか
初診日不認定による却下を受けた場合、少なくともその決定を「症状が軽いという等級判定」と読み替えることはできません。
ただし、個別の審査でどの資料をどこまで確認したかは通知名だけでは分かりません。却下の理由と審査された内容を確認してください。
保険料を納めていれば障害年金はもらえますか
納付要件を満たすことは、必要な条件の一つです。初診日に関する要件や障害状態など、ほかの条件も満たす必要があります。
反対に、障害が重ければ納付要件が不要になるわけでもありません。制度上の例外があるかも含めて確認します。
却下と棄却は同じ意味ですか
同じ意味ではありません。特に不服申立ての手続きで出てくる却下と棄却は、新たな年金請求の結果とは場面が異なります。不服申立て自体が適法でないなどの理由による却下と、内容を審理した結果、主張が認められない棄却を混同しないでください。
どの手続きの決定かを最初に確認します。
社労士に相談するときは何を準備すればよいですか
決定通知、提出書類の控え、初診日や受診歴が分かる資料、年金記録、請求後の状態の変化などを、分かる範囲でそろえてください。
通知が届いた日も重要です。資料が不足していればその旨を伝え、前の請求内容を隠さず共有しましょう。
受給や決定の変更を保証できるものではありませんが、検討すべき問題を整理する助けになります。
参考リンク:日本年金機構 国民年金保険料の免除制度と未納への注意
参考リンク:厚生労働省 同一傷病・同一初診日の再請求時の証明書類の取扱い
参考リンク:厚生労働省 障害年金に関する資料の理由別分類と初診日証明関係の整理
さいごに
障害年金の不支給と却下は、受給できないという結果だけを見れば似ています。
しかし、障害の程度が支給基準に達していない問題と、初診日などの前提が確認できない問題では、確認すべきことも対応も大きく異なります。
初診日が認定されず却下となる場合は、障害等級を判断する土俵に上がれていないと理解することが大切です。
保険料納付要件の不足も、症状の重さだけでは解決できない前提の問題です。
一方、等級非該当による不支給では、対象時点の障害状態と、その評価が問題となります。
実際の通知では、名称だけで原因を判断せず、何が認められなかったのかを理由から確認してください。
初診日の証明、納付記録、障害状態のどこに課題があるのかを見極め、期限を確認しながら、事実に基づいて次の対応を検討しましょう。

